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ユニーク訪問者の分析に基づいて、マーケットで優位に立つ打ち手を明らかにしよう

by Daniel Schneider , Director, Content Marketing

2 最小. 2021年9月21日

ターゲット顧客について一つ覚えておいてほしいことがあります。それは、自社のターゲット顧客は、競合他社のターゲット顧客でもあるということです。どうすれば最適なターゲットをひきつけることができるのか、成功を収めている企業に注目しましょう。

それはすなわち、ウェブサイトのユニーク訪問数が多い競合サイトを特定するということです。特定したサイトのトラフィックを深く掘り下げて分析することで、効果的なデジタル戦略を明確にすることができるのです。

この記事では、この点について、標準的な業界ベンチマークの方法も含めて、詳しく解説します。この記事を通じて、以下についての理解を深めていただけるはずです。

How: データ分析に基づいたデジタルマーケティング戦略の構築について
What: 戦略を効果的なものにするための4つのステップ
Why: 自社サイトの統計データとサードパーティによるデータを組み合わせた分析アプローチ

ユニーク訪問者とは？

ユニーク訪問者とは、ある特定の期間にウェブサイトを訪れた人の数と定義されます。一度だけサイトを訪れた人も、何度も訪れた人も、同じユニーク訪問者です。

この標準的なエンゲージメント指標は、ウェブトラフィックの分析やデジタル戦略の立案に欠かせません。Googleアナリティクスは最も一般的な分析ツールの一つであり、自社サイトのユニークユーザー（UU）という指標を提供しています。シミラーウェブの分析プラットフォームを使えば、競合他社のユニーク訪問者数を調べることができます。

これらのデータは次のような人たちにとって非常に価値のあるものです。

データアナリストやBIアナリスト：業界や競合環境におけるオンライン上の活動状況を追跡する場合
パブリッシャー：競合他社のコンテンツの露出度を評価する場合
戦略・投資チーム：ブランドのリーチを測定する場合
広告主：他社のキャンペーンの影響を定量化する場合

なぜユニーク訪問者の指標がビジネスにとって重要なのか?

ウェブサイトの露出度やリーチを把握するために、マーケティングやリサーチの担当者はページビューに注目します。一方シミラーウェブでは、ウェブサイトのトラフィックを分析するための重要な指標として、訪問数を提供しています。この情報は非常に重要です。例えば、パブリッシャーがウェブサイト上での広告のインプレッション数を示す場合に必要なデータです。また、ECサイトのカスタマージャーニーチームの担当者が、訪問者を購入顧客に転換させる機会を可視化することが可能になります。

ウェブサイトのオーディエンス分析（規模やリーチなど）をよりよく理解するためには、ユニーク訪問者という指標を見る必要があります。簡単に言うと、この数字は特定の期間に何人が特定のウェブサイトを見たかをあらわしています。

総訪問者数を総ユニーク訪問者数で割ると、訪問者1人あたりのサイト訪問数が算出できます（シミラーウェブで取得可能）。これによってウェブサイトのエンゲージメント率を分析し、1人の訪問者が何回ウェブサイトを訪問したかを把握することができます。

訪問者1人あたりのサイト訪問数 = (総訪問数 / ユニーク訪問者の総数）

訪問、訪問者、ユニーク訪問者の定義と違い

ウェブ解析で使う指標は、似ているものも多く混乱しやすいものです。正しく分析するためには、その違いを理解することが重要です。

訪問

ウェブサイトへの単一の訪問を、トラフィックソースにかかわらずカウントします。同じ訪問者が同じページに複数回訪問することもあります。

シミラーウェブでは、指定した期間と国におけるサイトに対する総訪問数を計算しています。訪問者が1つまたは複数のページにアクセスするたびに、1回の訪問としてカウントされます。同じページを継続して閲覧した場合は、ユーザーが30分以上非アクティブにならない限り、同じ訪問としてカウントされます。

訪問者

Googleアナリティクスでは、同じブラウザや端末からの訪問は、同じ日に発生した場合、同じ訪問者からのものと定義されます。言い換えると「訪問者」は、1日にサイトを訪れたユーザーをカウントしたものです。翌日になると、新たにカウントが始まります。以前サイトを閲覧していた人は、再訪問者としてではなく、単に訪問者としてあらためてカウントされます。

ユニーク訪問者

システムは、指定された期間中に訪問の起源である訪問者を認識します。指定された期間内にあなたのサイトを訪れた各訪問者は、一度だけカウントされます。それではシミラーウェブとGoogleアナリティクスがウェブサイトのユニーク訪問者を識別し、情報を収集するために使用している手法を詳しく見ていきましょう。

ユニーク訪問者数の計測手法について?

ユニーク訪問者の数を測定するための標準的な定義は特に存在しないため、ツールによって若干の違いがあります。

Googleアナリティクスの計測手法

Googleアナリティクスにおけるユニークユーザーの定義は、「特定の期間に特定のウェブサイトを訪れた重複しない（一度しかカウントされない）訪問者の数」です。

もっと正確に言うと、Googleはクッキーを付与することで同じIPアドレスを識別しています。Googleは実際の人物を特定することはできません。同じ訪問者が異なるデバイスやブラウザから入ってきた場合、それぞれがユニークなユーザーとしてカウントされます。この方法が少し不正確になるもう一つのシナリオは、ユーザーがクッキーを消去したり、家族内の他の人が同じデバイスやブラウザからサイトに入ったりする場合です。

シミラーウェブの計測手法

他のトラフィック分析ツールとは異なり、シミラーウェブは上記で説明したような、不安定なデータ収集メカニズムと考えられがちなクッキーに依存していません。

クッキーベースのテクノロジーは、ユニーク訪問者数を過大評価する傾向があり、シミラーウェブよりも高い数値を示すことがよくあります。

シミラーウェブは、匿名のクリックストリームデータを共有するユーザーで構成される大規模なパネルを含む、さまざまなソースからデータを収集しています。パネル内の各デバイスには固有のIDが付与されており、これがユニークユーザーに相当します。

月間ユニーク訪問者数には、指定したウェブサイトに月間で1回以上アクセスしたユーザーの数が表示されます。

シミラーウェブのデイリーユニーク訪問者

繰り返しになりますが、シミラーウェブのテクノロジーでは、ユニークユーザーを識別するためにクッキーを使用していませんから、訪問者とユニークユーザーの区別はあまり関係ありません。訪問者という場合は、デイリーユニーク訪問者を示しています。
ユニーク訪問者は、シミラーウェブのトラフィックやエンゲージメントに関する多くの指標の基礎となっています。デスクトップとモバイルの両方で計算されるため、計算上のトラフィックは両方の合計となります。

デイリーユニーク訪問者をモニタリングすることで、ウェブサイトのスティッキネス（粘着性）やエンゲージメントを測定したり、トラフィックのピーク日を評価したりすることができます。

ユニーク訪問者あたりの訪問数

ユニーク訪問者の行動やエンゲージメントを理解したい場合、次に注目すべき指標は「ユニーク訪問者あたりの訪問数」です。シミラーウェブでは、期間や地域を選択して、サイトにユーザーが何回訪問したか、平均して何ページ見たかをモニターすることができます。

これについては別の記事で詳しく紹介しています。ページビューを活用し、競合他社をベンチマークする方法についてのブログ記事をご覧ください。

競合サイトのユニーク訪問者数を分析してデジタル戦略を強化する4つのステップ

ステップ1 – 業界平均を理解することは、目標を設定するための出発点です。後ほど業界平均の指標例をいくつかご紹介します。平均値を把握し、測定可能な戦略を構築するには、主要な競合他社に注目する必要があります。

競合サイトのユニーク訪問者数が多ければ、既存のビジターを維持することよりも、新規ビジターの獲得にマーケティング費用を集中させている可能性があります。マーケティングチャネルや広告キャンペーンを見て、その成功にならうという方向性も模索してみましょう。

例えば、ユニーク訪問者数の多い競合サイトを見つけたとします。マーケティングチャネルを見てみると、競合はディスプレイ広告から大量のトラフィックを得ている一方で、自社の広告キャンペーンは平均的なパフォーマンスしか得られていないことがわかりました。その会社のキャンペーンが効果的である可能性をデータ分析から導くことができているわけですから、すべての競合他社の広告を比較するのではなく、その会社のキャンペーンの分析に集中することができます。どのキーワードをターゲットにしているのか、どのCTAで何を提供しているのか、どのように広告をデザインしているのかなどについて調べてみましょう。

ステップ2 – シミラーウェブは、自社と似たような競合他社をいくつか選んで、自社がネット上でどのように評価されているかを見ることができます。また、業界トップクラスの企業や、市場での地位を脅かす企業との比較も可能です。

競合サイトのユニーク訪問者数とページビュー数を、自社と比較して確認します。また、訪問者あたりのページビュー数も比較してみましょう。このエンゲージメント指標を分析に追加することで、より詳細な情報を得ることができます。
例えば、競合サイトよりもユニーク訪問者数が多いのに直帰率が高い場合、自社サイトが訪問者の期待にどれだけ応えられているかを自問してみるといいでしょう。また、より多く獲得している訪問者は、適切なターゲットユーザーなのでしょうか？

ステップ3 – これらのステップは、主要な競合他社や競合環境を徹底的に分析するための下地となります。この競合分析テンプレート(英語）を使って、自社ビジネスの強みと弱みを敵対する企業のそれと比較してみましょう。ユニーク訪問者数は、分析に含めるべき重要なエンゲージメント指標の1つです。
ステップ4 – このプロセスで収集した情報は、デジタル戦略をより精緻化するのに役立ちます。ウェブサイトのトラフィックに関するあらゆる側面から自社のマーケットポジションを理解し、改善すべき領域を特定します。

例えば、スタートアップのEコマースサイトとして、業界平均を見るとともに、最もパフォーマンスの高いサイトの統計情報にも注目します。これにより、長期的なビジネス目標に向けての狙いを定めることができます。短期的な目標を立て、最初の実践的なステップを踏むためには、スタートしたばかりで、同じような商品を提供している他のサイトを選んで競合分析を行います。競合サイトのパフォーマンスをベンチマークし、競合サイトがより成功している分野を明らかにし、自社の戦略に反映させましょう。モニタリングと比較を続けてください。

業界によってユニーク訪問者数はどう違うのか?

同じ業界の企業であっても、その内容は大きく異なり、追求すべき目標も異なることを覚えておきましょう。例えば、高級なデザイナーズアクセサリーを提供するファッションサイトは、手頃な価格で人気のある消費者向けブランドと同じユニーク訪問者数を獲得する必要はありません。

自社サイトのユニーク訪問者数を測定することは、自社サイトへのトラフィック誘導に成功しているかどうかを示す指標として重要です。しかし、それだけで終わらせるのは間違いです。それ以上に重要なのは、トラフィックの質です。

企業にとって質の高い訪問者とは、商品を購入してくれたりサービスを利用してくれたり、ウェブサイトに関心を持ってくれたり、また戻ってきてくれたりする人たちです。彼らをひきつけるには、彼らがどんな人で、何を求めているのかを知る必要があります。同じターゲット層をもつ成功した競合サイトは、すでにそのことを知っています。だからこそ、彼らはあなたがスタートするのに最適な場所なのです。

シミラーウェブのデータセットは、貴社ウェブサイトのユーザー層を特定し、オンラインにおける行動パターンを学ぶための情報を提供します。

あなたは外界から隔離されたなかで活動しているわけではありませんし、オーディエンスはあなただけのものではありません。このことを理解すれば、Googleアナリティクスのように自社サイトの統計を見るだけでは、全体像を把握することができないことが理解できるはずです。

分析に着手するに当たって、業界別の指標ををご覧ください。