デジタルトレンドで読む、新型コロナウイルスが各業界へもたらすインパクト(4月18日)
最終アップデート:4月18日
新型コロナウイルス の感染拡大で、最も影響を受けやすい業界のデジタルデータからそのトレンドを追跡したレポートの最新版をお届けします。シミラーウェブでは、デジタルデータからわかる消費者およびビジネスのオンライン動向を分析した、グローバルならびに日本の業界別レポートを週次で配信しています。日本版第5週目となる今回のレポートは、4月18日までのデータを反映して作成されています。
今週の業界別トラフィック概要はこちら。
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トラベル業界の下降トレンドは徐々に下げ止まりか
トラベルやイベント業界など外出自粛の影響を直接受ける業界では、今年2月以降、かつてなく深刻かつ指数関数的なトラフィック減少が見られました。しかし、症例数の増加スピードが徐々に緩和されてきた欧米諸国では、直近2週間でこれら業界のトラフィックが下げ止まりを見せています。中には、今年1月比で100%以上の落ち込みを示したサイトもあり、ビジネスの重大な局面にあることは変わりありませんが、停滞しながらも横ばい推移を始めています。
都市封鎖や外出自粛の出口戦略におけるトレンド変化
日本のトラベル業界も、トラフィックトレンドは同様の動きを見せ始めています。少なくとも外出自粛の解除が予定される大型連休前後までトラフィック回復のシグナルは見られないと思われるものの、今週のデータでは下げ止まりの傾向を見せ始めていることがわかります。今後各国政府が出口戦略を進める中、欧米ならびに日本でも、感染の再拡大リスクがある間は、消費トレンドの回復時には独特なカーブが見られるかもしれません。
プラットフォームのデジタル化によるパラダイムシフト
一方で、オンライン ショッピング、デリバリー、オンライン会議など、衣食住、仕事、教育など生活のあらゆる面でデジタル プラットフォームが一気に浸透し、我々の生活にパラダイムシフトをもたらしています。イタリアで、オンライン会議プラットフォームの需要が危機以前と比較して7,000%以上*の伸び率を見せているのは、グローバル全体でも特異ですが、その他欧米諸国に比べてリモートワークがそれほど一般的でなかった日本でも、その需要増は急カーブを見せています。
*各国の累積症例20件到達ポイントから起算した増加率
デリバリーへの需要増とその影にある課題
フードデリバリーやネットスーパー(食品デリバリー)業界のトラフィックも引き続き増加を続けています。ただし、デリバリーでは、その需要増に対応するための課題があることも忘れてはなりません。ネットスーパーの事業者は、急激に寄せられる発注ボリュームに対応する在庫補充と管理、配達人員確保とトレーニングに追われ、一部アクセス制限などを設けるサイトも散見されます。ネットスーパーの配達バックログが増え続ける中、フードデリバリーは、グローバル全体で、そうした食事の需要と供給バランスを補填する重要な役割を果たしています。とはいえ、食事を提供する実店舗側では、経済面および安全面で厳しい判断を迫られているのも事実です。NRA(全米レストラン協会)によると、アメリカではレストランの10%以上が閉鎖のリスクにさらされている可能性があると推定しており、そのほとんどが非フランチャイズです。
本レポートは、毎週、定期配信されています。
デジタルのトレンドを読み解くことは、現状の理解だけでなく、今後の事態収束に向けたシグナルを見つけることにも役立ちます。引き続きシミラーウェブは、変わりゆく社会と経済の動きに関するデータに基づいなインサイトを提供し続けて参ります。
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これまでのレポートダウンロードはこちら:
【第1週】(3月26日)
【第2週】(3月30日)
【第3週】(4月6日)
【第4週】(4月11日)
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