導入事例

【ピープル株式会社】なぜ、売れなかったのか? | 玩具メーカーのデータドリブンマーケティング手法とは

【ピープル株式会社】なぜ、売れなかったのか? | 玩具メーカーのデータドリブンマーケティング手法とは

「売れるようにしたら売れたのでは?」

2022年、創業40周年を迎えたピープル株式会社。「ぽぽちゃん」の名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?

乳幼児用の玩具だけではなく子供向け自転車など、幅広く商品展開をされている玩具メーカー。2020年5月よりSimilarwebを活用し始め、まもなく使用歴4年目を迎えます。

「なぜ、こんなにも長くご利用頂いているのか?」「なぜ、導入して頂いたのか?」

今回、プロモーション戦略部の岩崎様に、その背景を伺いました。

導入背景は「どうやったら売れるのか、わからなかった。」

━━ 御社の事業内容を教えてください。

0〜3歳児を中心とした乳幼児玩具・遊具・自転車の企画開発及び委託生産による販売を主要業務としています。

「ぽぽちゃん」「やりたい放題」や「ピタゴラス」などは弊社の商品です。昨年、玩具事業は40周年を迎えました。

━━ Similarwebの導入背景を教えてください。

子供向け自転車事業のプロモーション手法に課題を抱えていたことが、Similarwebのような市場・競合分析ツールを検討し始めたきっかけです。

2018年頃から「どうやったら売れるのか?」と、頭を悩ませていました。

弊社の自転車事業は利益構造上、プロモーションにおける予算を多くかけられない。そのため、CMといったお金のかかる施策の意思決定が難しい状況にありました。

子供向け自転車販促の特徴として「売り場」があります。量販店などの自転車売り場に弊社を含め、様々なブランドが並び、消費者はそこから自転車を選ぶ。

売り場での購買パターンとしては、売り場で価格やデザインを見て判断し、ブランド関係なく自転車を探す”非指名買い”。または、「ピープルの自転車がほしい!」と”指名買い”で購買する2パターンがあります。競合とのポジショニングを鑑みると、弊社は後者である”指名買い”で勝負しなければいけない。

このような状況の中、じわじわと知名度を上げている競合ブランドがありました。新規参入者の後発ブランドながら、業界の常識に捉われない手法で市場占有率を向上させていました。

一体、このブランドは何をしているのか。これがわからなかった。ひいては、どのように競合調査すればいいのか。これも、当時はわかりませんでした。

━━ 競合調査の手法を探している過程で、Similarwebと出会ったのですか?

いえ、最初は他のツールを検討していました。

さきほど話した「競合ブランドは何をやっているのか?」「どのように競合調査すればいいのか?」このようなことをぼんやり考えながら、2019年にIT系の展示会場をふらふらしていました。

そこでたまたまSEO調査のツールを見つけ、デモをして頂き「今はこんなデータがツールで見れるのか!」と知ったことがツール導入検討のきっかけ。

その後、私自身でも色々調べつつ、当時お付き合いがあった代理店さんに「Similarwebはどう?」とおすすめされたのがSimilarwebとの出会いです。

「なぜ売れなかったのか?」を見つめるきっかけになる

━━ なぜ、Similarwebに決めましたか?

競合が何をしているのか知りたい。この課題を解決できるのがSimilarwebでした。

展示会で見たSEO調査ツールの質が悪かった、というわけではありません。弊社がSEOをしっかり着手できる環境が整ってなかったため、宝の持ち腐れになる可能性が高かった。

Similarweb以外にも類似ツールを見ましたが、Similarwebと比較してデータ元のモニター数が少なく、またモニターの範囲が限定的。実際、Similarwebを含めて全てのツールのトライアル環境を触ってみましたが、Similarwebが最もデータ精度が高く、使いやすく、あまりデジタルに対して強くない弊社内でも使えるなと判断しました。

課題である競合調査を解決できる、データ精度が高い、そして、使いやすい。これらが決め手です。

繰り返しとなりますが、まずは競合との相対的なポジションを把握、また競合が何をしているのかを知ることが最重要課題。売れている他社の商品も、常に右肩上がりではありません。下がった時は、何かしら対策をしているはずです。

「なぜ、売れたのか?」「なぜ、売れなかったのか?」これを相対的に知るためには、Similarwebを使った競合調査が必要でした。

━━ 現在、Similarwebをご利用いただき3年目です。なぜ、長く使っていただけるのでしょうか?

Similarwebを使うことでデジタルマーケティングのリテラシー、マーケティングの考え方、データを活用して仮説を立てアクションに繋げる…このようなデジタルマーケティングにおいて重要な”基礎的な考え方”を網羅的にトレーニングできます。

また以前からWeb代理店の方々にデジタル周りのレポートをもらっていましたが、それらが良い数値なのか、悪いのか、わからない。要は”ものさし”がありませんでした。

これらのトレーニングとものさしを獲得した結果、私の部署は変化してきています。感覚ではなく、データと仮説を元に他部署へのプロモーションサポートができています。

━━ Similarweb導入による成果はありますか?

Similarweb単体、というわけではないですがWebサイトのエンゲージメント向上、競合のクリエイティブ調査によってSNS広告の最適化に寄与しています。

数値的なインパクトよりも、市場の中で「どれくらいのポジションにいるのか?」がわかるのが大きい。これにより、冷静になれる。

弊社の商品は自信を持って市場へ出していますが、もちろん、売れないこともあります。その時に「なぜ売れなかったのか?」を見つめるきっかけになるのがSimilarwebの良いとこです。

昔は感覚で意思決定をしていることが多かったですが、現在はデータを元に適切な意思決定をしていく考え方が社内で広まっていると感じます。

あとは営業時にもSimilarwebを活用し、成果に紐づいています。競合比較したデータによって自社サイトのエンゲージメントが高いことを示すことで、中間流通への営業がうまくいっています。このような情報は、非常に役立っていますね。

具体的な使い方、そして、データを振り返る文化の形成

━━ 具体的に、Similarwebをどのように使っていますか?

競合サイトはもちろんのこと、特に見ているのが小規模ながらロイヤルティの高いブランドサイト。

純粋な玩具メーカーとしてのベンチマークをすると、大手メーカーさんがベンチマークとなります。私は彼らをベンチマークにせず、小規模ですが着実にロイヤルティを高めているサイトをベンチマークし、自社に転用できることはないかと、Similarwebで調査しています。

具体的にはベンチマークしているサイトのエンゲージメントを、自社サイトと比較分析しています。また、流入チャネルも調査。そこからSNS、キーワード、デジタル広告と、各チャネルを深く分析していきます。

ベンチマークは何をやっていて、弊社は何をしていて、何が秀でていて何が不足しているのか。これらを把握することから始まります。

━━ 商品企画に活かすこともありますか?

ありますが、Similarweb単体ではありません。Similarwebで活かせる点は、消費者が考えていることがわかること。

これによって、プロモーションの仕方が変わりました。以前は「弊社の商品の特徴は〇〇ですが、いかが?」と、一方的でした。そうではなく、消費者は弊社の商品でどのような便益があるのか、これを伝えるべきです。

例えば、弊社の商品である「やりたい放題」では赤ちゃんがひたすらティッシュをひっぱっても散らからない特徴があります。

ここで純粋に「ティッシュをひっぱっても散らからない」と訴求するのではなく、赤ちゃんの好奇心を阻害することなく、お母さんにとっても便利で困らない、といった便益を伝えるべきです。

このような便益をSimilarwebを介したキーワード調査で導き出し、リスティング広告などに活かしたりしています。

━━ 他に、Similarwebが御社に寄与した点はありますか?

弊社のパーパスと消費者を繋げるプロセスにおいても役立っています。弊社はパーパスである”子供の好奇心を弾ける瞬間を作りたい”をベースに商品を作っています。

パーパスを元に商品を作るのは重要ですが、事実、消費者との間にギャップがあります。弊社が考えていることを、消費者も考えているわけではありません。そのため、私たちには消費者理解を改め、深くし、弊社の考えをうまく変換した上で消費者に繋げなければいけない。

「どのようなおもちゃがほしくて検索しているのか?」を調べるだけではダメです。育児でどのような課題があるのか、そもそも子供とどのようなことをしたいのか、向き合い方はどうしているのか、何を気にして育児しているのか…などなど、より消費者が身近に感じる形でパーパスを変換して伝える必要があります。

「売れなかった理由は、モノよりコト消費でした。」と言って、結局おもちゃが売れなかったら意味がありません。もしかしたら、解決策はおもちゃじゃないかもしれません。ただ、消費者が何をしたいのかを知り、どんな感覚なのかを把握しておくことが自分の血肉となっていく…このようなことをSimilarwebを使っていく中で感じました。

余談ですが、社内的にデータを振り返る文化がついてきました。元々、取引先から販売数などのデータをもらってはいましたが「売れたね。売れなかったね。」くらいで終わってしまうこともありました。

商品を作るのはお金も時間もかかります。そのため、失敗した時の反動が大きい。この失敗をできるだけ避けるためには、やはりデータを使って振り返ることが重要。

今では、販売数のデータに加えてSimilarweb、GoogleAnalyticsとデジタルデータも掛け合わせることで消費者動向の変化を時系列で捉えつつ「なぜ売れた?なぜ売れない?」を的確に判断し、次の施策につなげられています。

━━  一方、Similarwebの改善点はありますか?

弊社のいたらなさもありますが、サポートしてくださる方のパフォーマンスを上げるにはどうしよう、とは社内で話しています。

良くも悪くもSimilarwebは様々な機能、また使い方があり、サポートの方は色々と知っているからこそ的確な使い方を弊社とマッチさせるのが難しいのかなと。

これは、弊社がサポート側のポテンシャルの引き出し方をつかめていないのかなと考えています。また導入前から知っていましたが、SNSの広告調査ができると最高です。

━━ もし2020年にSimilarwebを導入していなかったら、今頃どうなっていたと思いますか?

おそらく、CMやデジタル広告などの使い方が以前と変わらなかったでのはないでしょうか。以前より、作った商品が売れなかった時に「売れるようにしたら売れたのでは?」と思うことが多々ありました。

流通に売る努力は常にしていても、消費者が手に取りたくなるような努力はしたのだろうか、と。Similarwebを使い始めてから、市場を見た上で意思決定する文化になりつつあります。

━━ ありがとうございます。最後に、Similarwebをご検討されている方々にメッセージをお願いします。

あえて申し上げるなら、Similarwebを使うことで競合調査だけではなく、市場と消費者を理解できる情報を取得することができます。

メーカーにとって、厳しい時代です。よくある話ですが、商品を作って出すだけで成功するのは難しい。

消費者の言うことを全部聞けというわけではないですが、消費者が求めていることは何なのか。これを見つめる手法の一つとしてSimilarwebは良いのではないでしょうか。

※Similarwebの活用をぜひご検討ください。詳しい情報が必要な場合は、marketingjp@similarweb.comまでご連絡ください。また、無料版からのご利用も可能です。

by Senzo Tanaka

マーケティングマネージャー

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